あんたのこと…忘れちゃいねぇよ。
あの悪夢の瞬間ときから…もう何年経ったんだろうな。
危なっかしいとか言われるけど、
俺はまだ生きている。
あんたの生きた時間を、もう抜かしちまった。
でも、やっぱり今でも
あんたは俺の上にいるんだな。
あんたと過ごして、俺は救われた。
あんたはどうだったんだろう。
こんな俺でも、何か役に立っただろうか。
……立っていたら良いと思う。
あんたからもらった事、俺は絶対に忘れない。
優しさ、厳しさ、楽しいという気持ち。
もちろん、辛いことや嫌なこともあったけど。
でも絶対に忘れない。
そして誰かに分けてやろうと思うんだ。
だって、幸せはみんなで分けるもんなんだろう?
今、俺の傍に変な奴がいてさ。
何が良いのか、俺の傍を占領しやがるんだ。
何度突き放しても、決して離れねぇ。
仕方ないから、そいつにも分けてやるか。
あんたはいなくなっちまったが、俺は一人じゃねぇよ。
なぁ、英二。
今の俺、イイ顔してるだろ?
小説由里さま
サイト一周年記念に書いていただきました///
加賀ちゃんの傍にいるのは、あなたのイチオシダーリン様ですv
失ってあきらめた先に、また始まる何かがあって
その先を生きる加賀ちゃんを見守っているのは、心地良いのですv